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アリストテレス
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エウダイモニア
アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で定義した人間の究極目的。単なる快楽(ヘドネー)ではなく、徳(アレテー)を発揮した活動の中にある持続的繁栄を意味する。現代の肯定心理学やウェルビーイング論の源流であり、組織論・リーダーシップ論においても再評価が進んでいる。
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アリストテレスの四原因説
前4世紀、アリストテレスが『自然学』『形而上学』で体系化した原因論。存在と変化を質料因・形相因・動力因・目的因の四軸で説明する。中世スコラ哲学に継承されたのち、近代科学の台頭で目的因は排除されたが、組織・設計・戦略の目的論的思考として今日の実務にも生きている。
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質料形相論
前4世紀、アリストテレスが『形而上学』『自然学』で体系化した理論。あらゆる事物は可能性としての質料(hylē)と、それに何たるかを与える形相(morphē)から成ると説く。変化・生成・消滅を説明する枠組みとして中世スコラ哲学に継承され、現代の組織論・設計思想にも応用される。
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存在論
哲学における「存在するとは何か」を問う根本領域。アリストテレスの第一哲学に始まり、カントの批判哲学を経て、ハイデガーの『存在と時間』(1927)で刷新された。問いの立て方を問い直す技法として、意思決定の質に直結する。
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形而上学
アリストテレス(前384-前322)の主著の一つ。『第一哲学』と呼ばれ、後世の編集者により物理学の『後(メタ)』に置かれたことから『形而上学(Metaphysica)』の名がついた。『存在としての存在』を問い、実体(ウーシア)・四原因説(質料因・形相因・作用因・目的因)・可能態と現実態を論じた。プラトンのイデア論を批判的に継承しつつ、個物に内在する形相を重視。中世スコラ哲学から近世哲学まで2000年にわたり西洋思想の骨格を与えた。
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政治学
アリストテレス(前384-前322)が紀元前4世紀後半に著した政治哲学書。師プラトンの理想国家論に対し、158のポリスの政体を実証的に比較分析し、現実の政治を論じた。『人間はポリス的動物である』という人間観、王政・貴族政・共和政の三類型とその堕落形、中間層を基盤とする混合政体論など、後世の政治思想の基礎概念を提供した。
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ニコマコス倫理学
アリストテレス(前384-前322)が息子ニコマコスに捧げたとされる倫理学書。『最高善とは何か』を問い、それをエウダイモニア(eudaimonia, 幸福/開花繁栄)と定義した。徳倫理学の源泉であり、西洋倫理思想の礎。中世スコラ学からマッキンタイアの現代共同体主義まで、繰り返し参照される古典中の古典である。
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分析論後書
アリストテレス(前384-前322)が論証(アポデイクシス)の構造を論じた著作。学的知識は第一原理(公理)から必然的に演繹される、という公理体系を提示した。ユークリッド幾何学の背景にある方法論で、後世の科学方法論すべての源流。演繹と帰納の峻別を通じて、『真の知』と『経験的判断』の違いを確立した。
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徳倫理学
アリストテレス(前384-前322)が『ニコマコス倫理学』で体系化した倫理思想。『何をすべきか』より『どう生きるべきか』を問い、徳とは生まれつきではなく習慣によって形成される人格的卓越性であるとした。現代の『規則倫理』『功利主義』と並ぶ三大倫理学の一つで、習慣・実践・共同体を重視する立場は近年再評価されている。