Tag
建築
-
ベルニーニ
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598–1680)は、ローマ・バロックの頂点を体現した彫刻家・建築家。教皇ウルバヌス8世をはじめ歴代教皇の庇護を受け、サン・ピエトロ大聖堂のバルダッキーノや広場の列柱廊を設計した。大理石に動勢と感情を刻む技法は西洋彫刻史を画し、「全体芸術(ゲザムトクンストヴェルク)」の先駆けとも評される。
-
デ・ステイル
1917年、テオ・ファン・ドゥースブルフがオランダで創刊した同名誌を母体に発展した前衛芸術運動。ピエト・モンドリアンの新造形主義を理論的支柱とし、垂直・水平線と三原色(赤・黄・青)および白・灰・黒のみによる造形を追求。絵画のみならずヘリット・リートフェルトの家具・建築にも貫徹され、バウハウスと並ぶモダニズムデザインの源流となった。
-
ガウディ
アントニ・ガウディ・イ・コルネット(1852-1926)。スペイン・カタルーニャ出身の建築家。自然界の構造原理(カテナリー曲線・放物線アーチ)を工学的根拠として活用し、石やタイルに有機的な生命感を与えた。サグラダ・ファミリアをはじめ7件がユネスコ世界遺産に登録され、死後1世紀を経た現在も完成に向けて建設が続く。
-
ザハ・ハディド
1950年バグダッド生まれのイラク系英国人建築家。流動する曲線と重力に逆らうような構造で建築の常識を塗り替えた。2004年に女性初のプリツカー賞を受賞。ローマのMAXXI国立21世紀美術館、広州オペラハウスなど世界各地に代表作を残し、2016年逝去。パラメトリックデザインの先駆者としても知られる。
-
アール・デコ
1925年のパリ現代装飾美術・産業美術国際博覧会(アール・デコ展)を起点に、1920-30年代に世界を席捲した装飾様式。アール・ヌーヴォーの曲線性を退け、直線・対称・幾何学形態、ジグザグ・放射・流線形を特徴とする。ニューヨークのクライスラー・ビル、エンパイア・ステート・ビル、豪華客船、映画館、香水瓶まで広く浸透した。
-
アール・ヌーヴォー
1890年代から1910年頃まで欧州で流行した装飾芸術・建築運動。産業革命後の量産品の画一性への反発として、植物や昆虫に想を得た有機的曲線、総合芸術の理念を前面に出した。パリのギマール、ウィーンのクリムト、バルセロナのガウディ、ナンシー派(ガレ)、英国アーツ・アンド・クラフツから流入した工芸思想が土壌となった。
-
バロック
16世紀末から18世紀前半にかけて欧州で展開した美術・建築・音楽の総合様式。対抗宗教改革の宗教的熱狂と絶対王政の権威表現を土壌に、強烈な明暗対比、躍動する構図、過剰な装飾、感情の直接的表出を特徴とする。ルネサンスの静的調和と対照的に、観者の情感を揺さぶることを目的とした。
-
バウハウス(学派)
1919年、建築家ヴァルター・グロピウスがワイマールに設立した造形学校。工芸・絵画・建築・工業デザインを統合する総合造形教育を掲げ、カンディンスキー、クレー、モホイ=ナジ、ミース・ファン・デル・ローエらが教鞭をとった。14年の活動でナチスにより閉鎖されたが、近代デザイン教育の原型として世界中に継承された。
-
ゴシック建築
12世紀中葉、パリ近郊のサン・ドニ修道院長シュジェールに始まり、400年にわたり西欧の大聖堂建築を支配した様式。尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレス(飛び梁)の三位一体により、壁を薄く高く立ち上げ、広大なステンドグラスで光を満たす空間を実現した。
-
ル・コルビュジエ
スイス生まれのフランス人建築家・都市計画家・画家・家具デザイナー。1926年に近代建築の五原則(ピロティ・屋上庭園・自由な平面・横長窓・自由なファサード)を定式化し、『住宅は住むための機械である』と宣言した。サヴォワ邸、ユニテ・ダビタシオン、ロンシャンの礼拝堂、チャンディガール都市計画を残した。
-
ミケランジェロ
カプレーゼ生まれのイタリア・ルネサンス盛期の芸術家。フィレンツェとローマで活動し、彫刻『ピエタ』『ダビデ』『モーセ』、絵画『システィーナ礼拝堂天井画』『最後の審判』、建築サン・ピエトロ大聖堂クーポラを残した。人体表現の到達点として西洋美術の基準となった。
-
パルテノン神殿
紀元前447年から432年にかけて、ペリクレス時代のアテネが建造したアテナ女神の神殿。ドーリア式を基調にイオニア式要素を融合し、エンタシス・スティロベートの微妙な曲線による視覚補正で知られる。イクティノスとカリクラテスが設計、フェイディアスが彫刻を総指揮した。
-
ローマ建築
紀元前後から帝政期にかけて発展した古代ローマ建築。アーチ・ヴォールト・ドームの三位一体と、火山灰を混ぜたローマン・コンクリート(オプス・カエメンティキウム)により、ギリシア的列柱様式を超える巨大空間を実現した。パンテオン、コロッセウム、水道橋、公衆浴場はその典型である。
-
安藤忠雄
大阪生まれの建築家。元プロボクサー、独学で建築を修めた異色の経歴を持つ。住吉の長屋、光の教会、水の教会、直島のベネッセハウスと地中美術館など、打放しコンクリートの禁欲的な幾何学と、自然光・水・風の繊細な取り込みを統合した作品群で、1995年プリツカー賞を受賞。日本現代建築の世界的顔である。