Tag
分子生物学
-
DNA複製
1953年のワトソン・クリックによる二重らせん構造発見を受け、その複製機構が解明された。二本鎖の各鎖を鋳型として新鎖を合成する半保存的複製が基本原理。DNAポリメラーゼを中心とする酵素群が協働し、約30億塩基対をほぼ無誤りで複製する生命の根幹的機構である。
-
遺伝子発現
DNAに刻まれた遺伝情報が、転写(DNA→mRNA)と翻訳(mRNA→タンパク質)の二段階を経て実体化するプロセス。同一のゲノムを持ちながら肝細胞と神経細胞が異なる機能を持つのは、発現する遺伝子の組み合わせが異なるためである。環境・ホルモン・ストレスによって制御される動的な現象でもある。
-
PCR
1983年、カリー・マリスが考案した核酸増幅法。変性・アニーリング・伸長の3ステップを繰り返し、標的DNA断片を指数関数的に増幅する。感染症診断・法医学・農業・食品検査まで広く普及し、現代バイオテクノロジーの汎用基盤技術となった。
-
タンパク質の折りたたみ
アミノ酸鎖が自発的に特定の立体構造をとる現象。1962年にアンフィンセンが「配列が構造を決定する」ことを実証しノーベル賞を受賞。折りたたみ異常はアルツハイマー病・パーキンソン病・プリオン病の原因となる。2021年のAlphaFoldの登場で計算予測が飛躍的に前進した。
-
RNAワールド仮説
約40億年前の原始地球において、現在DNAとタンパク質が分担している『情報の保存』と『触媒作用』の両機能を、RNAが単独で果たしていたと提唱する仮説。1960年代にカール・ウーズらが萌芽的アイデアを示し、リボザイムの発見(1982年)により実験的根拠を得た。現代の生命科学における生命起源論の主流的枠組みである。
-
DNA二重らせん
1953年4月、ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックが『ネイチャー』誌で発表したDNAの二重らせん構造モデル。ロザリンド・フランクリンのX線回折像を手がかりとし、AT・GC塩基対の相補的結合による遺伝情報の複製メカニズムを示唆した。以後の分子生物学とバイオテクノロジーの基軸となった。