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イスラム教
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カリフ制
アラビア語『ハリーファ』(後継者)に由来。632 年のムハンマド死後、共同体(ウンマ)を宗教的・政治的に統治する指導者の制度。正統カリフ時代・ウマイヤ朝・アッバース朝・オスマン帝国と続き、1924 年トルコ共和国により廃止された。
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五行
イスラム教の『5 つの柱』(アルカーン・アル=イスラーム)。信仰告白(シャハーダ)・礼拝(サラート)・喜捨(ザカート)・断食(サウム)・巡礼(ハッジ)の 5 つ。ムスリムが生涯にわたって実践すべき根本的義務として、日常生活のリズムを形作る。
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メッカ巡礼
アラビア語『ハッジ』。五行の一つで、経済的・身体的に可能なムスリムは生涯に一度、イスラム暦 12 月にメッカを巡礼する義務を負う。世界から約 200-300 万人が同時に集結する史上最大の宗教集会。アブラハムの故事に由来する諸儀礼で構成される。
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ジハード
アラビア語『奮闘』『努力』。一般に『聖戦』と訳されるが、イスラム伝統では内なる欲望との戦い(大ジハード)と、共同体防衛のための戦闘(小ジハード)の二種類に分類される。後者は厳格な倫理規定があり、近代のテロリズムとは本来区別される。
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ムハンマド
メッカのクライシュ族出身。40 歳頃、天使ガブリエルから神の啓示を受け、預言者として活動を開始。迫害を逃れてメディナへ移住(ヒジュラ、622 年)後、宗教・政治・軍事を統合した共同体(ウンマ)を建設。632 年の死去までにアラビア半島を統一した。
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クルアーン
アラビア語『読誦されるもの』。610 年から 632 年にかけて、預言者ムハンマドに天使ガブリエルを通じて下されたとされる神アッラーの啓示の集成。114 章(スーラ)からなる。ムスリムにとって、アラビア語原典そのものが神の言葉であり、翻訳は注釈にすぎない。
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ラマダン
イスラム暦 9 月で、クルアーン最初の啓示が下った月とされる。五行の断食(サウム)に該当し、健康な成人ムスリムは日の出から日没まで一切の飲食・喫煙を絶つ。夜の食事(イフタール)は共同体的な祝いとなり、社会的・宗教的結合を強化する。
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シャリーア
アラビア語『水場への道』。イスラム教の包括的法体系で、クルアーン・スンナ・イジュマー(合意)・キヤース(類推)を法源とする。礼拝から結婚・商業・刑法まで生活全般を規定する。現代ムスリム社会では国家法との併用・矛盾が大きな論点となる。
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シーア派
アラビア語『シーア・アリー』(アリーの党派)の略。ムハンマドの死後、従兄弟で娘婿のアリーとその子孫こそが正統な指導者(イマーム)であると主張する宗派。世界ムスリムの約 15%を占め、イラン・イラク南部・バーレーン・レバノン南部で主流。
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スンナ派
アラビア語『スンナ』(慣行)+『派』。世界のムスリム約 18 億人のうち 85%を占める最大宗派。カリフ継承をめぐるシーア派との対立から成立。4 代の正統カリフ(アブー・バクル・ウマル・ウスマーン・アリー)を正統と認める。