日露戦争の勝算——10倍の敵に勝つ非対称経営の設計
国力10倍のロシアに日本はなぜ勝てたのか。限定戦争戦略、日英同盟、高橋是清の外債、明石元二郎の諜報——4つの勝因を経営に翻訳する。
ジョージ・オーウェルが一九四九年に刊行した長編小説。核戦争後の超国家オセアニアで、党と指導者ビッグ・ブラザーがあらゆる生活を監視する。真理省に勤める下級党員ウィンストン・スミスは、禁じられた日記を書き、党員ジュリアと恋に落ち、地下組織を探すが、全ては党の仕掛けだった。拷問と洗脳の末、彼は「ビッグ・ブラザーを愛していた」と呟いて破滅する。
過去5億年で地球は5回の大量絶滅を経験した。オルドビス紀末・デボン紀後期・ペルム紀末(史上最大、生物種の90%以上が絶滅)・三畳紀末・白亜紀末である。白亜紀末の隕石衝突で恐竜が絶滅し、隙間に哺乳類が進出して我々人類に繋がる進化経路が開いた。支配者が消えることで初めて新勢力が台頭する条件を示す。
2001年9月11日、イスラム過激派組織アルカイダによる航空機を使った同時多発テロ。ニューヨーク世界貿易センタービルとペンタゴンが攻撃され、約3000人が犠牲となった。冷戦終結後の世界秩序を「テロとの戦い」に転換させた決定的事件。
1517 年 10 月 31 日、ルターがヴィッテンベルク城教会の扉に貼り出したとされる 95 項目の神学論題。ラテン語で書かれ、教皇が販売を認めた免罪符の神学的欠陥を論駁するもの。印刷術の普及により数週間でドイツ全土、数ヶ月でヨーロッパに広まった。
AI(人工知能)の設計・運用・社会的影響に関わる倫理的問題を扱う応用倫理学の領域。2010年代の機械学習の爆発的進歩により、アルゴリズムのバイアス、ブラックボックス化、説明責任、プライバシー、自律兵器、雇用代替などが緊急の論点となった。EUのAI Actなど法制度化も進み、企業のAIガバナンスは経営課題となっている。
1969年、米国防総省高等研究計画局(ARPA)の予算で構築された実験的コンピュータネットワーク。パケット交換方式と分散制御を採用し、核攻撃に耐える通信網として構想された。TCP/IP(1983年採用)を経て現代インターネットに発展し、グローバルな情報基盤の礎となった。
2012年、ジェニファー・ダウドナとエマニュエル・シャルパンティエが実用化したゲノム編集技術。細菌の獲得免疫機構CRISPRと核酸切断酵素Cas9を用い、任意のDNA配列を精密に切断・編集できる。医療・農業・生命科学を変革し、2020年に両者にノーベル化学賞が授与された。倫理的課題も同時に問われている。
1953年4月、ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックが『ネイチャー』誌で発表したDNAの二重らせん構造モデル。ロザリンド・フランクリンのX線回折像を手がかりとし、AT・GC塩基対の相補的結合による遺伝情報の複製メカニズムを示唆した。以後の分子生物学とバイオテクノロジーの基軸となった。
Google(2024年にAlphabet)・Apple・Facebook(現Meta)・Amazonの米国巨大IT企業4社を指す呼称。21世紀初頭に急成長し、インターネット上の検索・スマホ・SNS・ECというインフラを握ることで、世界の消費・情報流通・広告市場を再編した。
2006年、京都大学の山中伸弥らが発表した人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cell)。皮膚などの体細胞に4因子(Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc)を導入し、受精卵由来のES細胞に匹敵する多能性を誘導した。倫理的問題と免疫拒絶を回避した再生医療・創薬研究の基盤となり、2012年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。
1925年のパリ現代装飾美術・産業美術国際博覧会(アール・デコ展)を起点に、1920-30年代に世界を席捲した装飾様式。アール・ヌーヴォーの曲線性を退け、直線・対称・幾何学形態、ジグザグ・放射・流線形を特徴とする。ニューヨークのクライスラー・ビル、エンパイア・ステート・ビル、豪華客船、映画館、香水瓶まで広く浸透した。
1890年代から1910年頃まで欧州で流行した装飾芸術・建築運動。産業革命後の量産品の画一性への反発として、植物や昆虫に想を得た有機的曲線、総合芸術の理念を前面に出した。パリのギマール、ウィーンのクリムト、バルセロナのガウディ、ナンシー派(ガレ)、英国アーツ・アンド・クラフツから流入した工芸思想が土壌となった。
北アフリカ出身の教父アウグスティヌスが 400 年頃に執筆した自伝的著作。幼少期の悪戯から、マニ教への傾倒、放蕩、母モニカの祈り、ミラノでの回心までを神への告白として語る。『世界初の自伝』として、ルソー『告白』、近代小説の心理描写に決定的影響を与えた。
ブルーノ・ラトゥール(1947-2022)、ミシェル・カロン、ジョン・ローらが1980年代以降に展開した科学社会学・社会学の理論。人間だけでなくモノ・技術・微生物・法律などの非人間をも『アクター』(行為者)として対称的に扱い、それらが織りなすネットワークとして社会を記述する。科学実験から組織・政治まで射程とする。
ロバート・ノージック(1938-2002)が1974年に刊行した政治哲学の古典。ロールズの『正義論』への応答として、個人の権利を絶対視する立場から『最小国家』(夜警国家)こそ唯一正当化される国家だと論じた。権原理論・所有権の強い擁護・再分配への原理的反対を展開し、リバタリアニズムの哲学的基礎を確立した。
アレクシ・ド・トクヴィル(1805-1859)が1835-40年に刊行した政治社会学の金字塔。1831年の9ヶ月のアメリカ視察をもとに、民主主義の本質を鋭く分析。平等化の不可逆性、多数派の専制への警戒、そして民主主義を支える『中間団体』(結社・地方自治・宗教)の決定的役割を論じた。現代のコミュニティ論・市民社会論の源流。
紀元前3世紀のシラクサでアルキメデスが発見した、流体中の物体が受ける浮力は物体が押しのけた流体の重さに等しいという法則。王冠の真贋を判定した逸話で知られる。実験・測定・数学的証明を結合した方法は、近代科学の方法論的祖型となった。
紀元前336年にマケドニア王位を継ぎ、紀元前323年に32歳で没するまでの13年間で、ギリシャからエジプト、ペルシャ、中央アジア、インダス川流域までを征服したアレクサンドロス3世。アリストテレスに学び、父フィリッポス2世の軍を継承し、東西融合の世界帝国を構想した。ビジョン型リーダーシップの古典的原型。
アンカリング効果は、判断に先立って呈示された数値や情報(アンカー)が、たとえ無関係であっても後続の推定や評価に系統的な影響を及ぼす現象である。トヴェルスキーとカーネマンによる実験以降、交渉、価格決定、量刑判断、医療推定など多領域で確認され、意思決定環境の設計に大きな含意を持つ。
ピッツバーグ生まれのアメリカ人芸術家。広告デザイナーとして成功後、1962年にキャンベルスープ缶連作で現代美術の中心に躍り出た。シルクスクリーンによるマリリン・モンロー、毛沢東、ブリロボックスを制作。マンハッタンのスタジオ『ファクトリー』で映画・音楽・出版も手掛け、現代セレブリティ文化の原型を作った。
レフ・トルストイが一八七三年から七七年にかけて執筆した長編小説。高級官僚の妻アンナ・カレーニナが、若き士官ヴロンスキーと恋に落ちて家庭を捨て、社交界から疎外され、最後には鉄道自殺を遂げる。地主レーヴィンとキチイの結婚生活と並行して描かれ、家族・階級・信仰・農業近代化といった同時代ロシアの全主題を網羅する。
紀元前八世紀ごろ成立したとされる古代ギリシアの長大な叙事詩。全二十四歌、約一万五千行にわたり、トロイア戦争十年目に起きたアキレウスの怒りと、それがもたらす破局を描く。西洋文学の源流とされ、英雄の栄光と人間の有限性を主題化した最古の作品である。
ナザレのイエス。ユダヤ人として生まれ、30 歳頃から約 3 年間ガリラヤ地方で伝道、エルサレムで十字架刑に処された。その復活を信じる運動が、後の世界宗教キリスト教へと発展した。既存のユダヤ教律法主義を『内面化』した点に革新性がある。
8世紀中葉から13世紀、アッバース朝の首都バグダードを中心にイスラム世界が経験した文化・科学の最盛期。『知恵の館(バイト・アル=ヒクマ)』ではギリシア・ペルシア・インドの文献がアラビア語に翻訳され、数学・天文学・医学・哲学が飛躍的に発展した。ヨーロッパ・ルネサンスの知的源泉となる。
冷戦期の軍事・学術用途から出発したインターネットが、1990年代の商用化を経て世界の社会基盤へと変貌した過程。TCP/IPの標準化、Webの発明、ブラウザの普及、ISP事業の成立という技術的・制度的連鎖が、産業構造と情報流通を根本から書き換えた。
紀元前2600年頃から紀元前1900年頃までインダス川流域に栄えた都市文明。モヘンジョ・ダロ、ハラッパーなどの都市は碁盤目状の街路、標準化された焼成煉瓦、高度な上下水道を備えた。王権や神殿の痕跡に乏しく、インダス文字も未解読のため実態は謎に包まれているが、標準化された都市設計という遺産は際立つ。
モーリッツ・シュリックを中心に1924年頃から活動したウィーン大学の哲学者・科学者集団。カルナップ、ノイラート、ゲーデルらが参加。論理実証主義の牙城として『検証可能な命題のみが有意味である』とし、形而上学・神学を無意味な疑似命題と断じた。ナチスの迫害で離散したが、現代分析哲学と科学哲学の基礎を築いた。
シェイクスピアが一五九六年から九八年にかけて執筆した喜劇。ヴェニスの商人アントーニオは、友人バッサーニオのために金貸しシャイロックから大金を借り、期限までに返せなければ胸の肉一ポンドを与えるという証文を交わす。船団の遭難で返済が不能となり、シャイロックは証文通りの実行を法廷で求める。ユダヤ人差別・商業倫理・愛と友情を絡めた両義的な作品。
バールーフ・スピノザ(1632-1677)が著した主著『エチカ』(1677年遺稿刊)。幾何学の公理・定義・定理の形式で、神=自然の一元論、人間の感情のメカニズム、自由と必然の統合を論じる。『自由とは、必然性を認識すること』というスピノザ的自由概念は、感情に流されず事実を受け入れる経営者の思考法と響き合う。
エピクロス(前341-前270)がアテナイ郊外の『庭園(ケポス)』で創始した哲学学派。快楽を最高善としながら、欲望を自然で必要なものに限定し、心の平静(アタラクシア)と身体の無苦痛(アポニア)に到達することを説いた。通俗的な『快楽主義=享楽主義』の理解は誤りで、むしろ節制と静謐の哲学である。近代の功利主義にも影響を与えた。
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